棟板金は普段なかなか目に入りにくい部分ですが、点検で釘の緩みをチェックし、必要に応じて補強や交換を行うことが大切です。

3. 割れた屋根材の飛散

ヒビや欠けがある屋根材が強風で飛んでしまうケースが後を絶ちません。屋根材によっては一枚の重さが数キロあり、飛散すれば非常に危険です。通行人や近隣住宅に被害を与えてしまう可能性も高く、実際に大きな事故につながった事例もあります。

また、瓦がズレたり割れたりすると、そこから雨水が侵入して屋根裏に湿気が溜まり、木材を腐らせる原因にもなります。見た目には小さなヒビでも、放置すると雨漏りや大規模修繕につながりかねません。

4. 軒下に雨漏れ（染み）

「天井にシミがある」「軒天に黒い染みが出てきた」――これは雨水がすでに屋根の下地に入り込んでいるサインです。防水シートや下地材は築15年を過ぎる頃から劣化が目立ちはじめ、台風時の吹き込み雨で一気に被害が進むことがあります。

雨漏りは放っておくと木部の腐食やカビの発生につながり、健康被害を引き起こすこともあります。天井のシミは「もう内部まで浸水している証拠」なので、早めの点検と修理が必要です。

台風前にできるチェックポイント

台風シーズン前に、ご家庭で簡単にできるセルフチェックをまとめました。

• 雨の日に樋から水があふれていないか

• 軒天や天井にシミが出ていないか

• 地上から見える範囲で瓦や棟板金にズレや浮きがないか

• 雨樋にゴミや落ち葉が詰まっていないか

ただし、屋根の上に登っての確認は非常に危険です。実際の点検や補修は、必ず専門業者に依頼するようお願いいたします。

まとめ：被害が出る前の点検で安心を

宇都宮市でも、毎年台風による屋根の破損や雨漏りのご相談を多くいただきます。特に築15年以上のお宅は、目に見えない劣化が進んでいるため、少しの風雨で大きな被害につながるリスクが高いのです。

台風後に慌てて修理を依頼しても、混み合って工事まで待たされることもあります。だからこそ、「被害が出る前の点検」こそ最大の予防策です。