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破風のメンテナンス【板金巻きのススメ】
2024年10月16日(水)
宇都宮市、鶴田町、鹿沼市、壬生町、下野市、上三川町、日光市にお住いの皆様、こんにちは。
2022年春に宇都宮市 鶴田町にOPENしました、創業96年のKPCグループの㈱とちのき塗装テックのプロタイムズ宇都宮 鶴田店)の赤井です。
【破風】という箇所をご存知でしょうか?
屋根の斜面の端に設置されている建材で、屋根の隙間を埋めて横殴りの雨などから躯体を守る役割を持っています。
そんな破風ですが、築年数が古く歴史のあるお家などは、木製の破風が採用されているケースが多いです。
本日はそんな木製の破風のメンテナンス方法に関してお話しいたします。
目次
木製破風の特徴
木製の破風にはいくつかのメリットがあります。特にデザインや美観の面で好まれることが多く、以下の点が木製破風の主な利点です。
1. 自然で美しい外観
– 自然素材の美しさ
木材は自然素材のため、温かみや柔らかさのある外観を持ち、伝統的な家屋やナチュラルなデザインの建物に非常にマッチします。
– デザインの自由度
木材は加工しやすいため、複雑な形状や装飾的なデザインにも対応可能です。伝統的な建築スタイルやクラシックなデザインを好む人には、木製破風が選ばれることが多いです。
2. 施工が容易
– 加工のしやすさ
木材は切断や加工が簡単で、現場での調整や補修がしやすい素材です。そのため、設置工事やリフォームが比較的簡単に行えます。
– 軽量性
木材は軽いため、屋根構造への負担が少なく、施工がしやすいです。
3. コスト面での柔軟性
– 初期コストが低いことが多い
特に合板や低価格の木材を使用すれば、他の素材に比べて安価に済む場合があります。ただし、高級木材や特殊な加工を施した木材を使う場合は費用が上がることもあります。
– 部分的な修繕がしやすい
木材は必要な部分だけを修理したり、再塗装することで外観を維持できるため、部分補修が簡単です。
4. 環境にやさしい選択
– 再生可能資源
木材は再生可能な天然素材であり、適切な管理がされた森林から調達される場合、環境負荷が少ない素材です。
– カーボンシンク効果
木材は成長過程でCO₂を吸収し、カーボンシンクとしての役割を果たします。持続可能な素材として選ぶことで、環境に優しい選択となる場合があります。
5. 伝統的な価値
– 文化的価値
木造建築や木材を用いた破風は、日本の伝統的な建築様式に根ざしており、古民家や寺社仏閣、町屋などに見られる文化的な価値があります。地域や建物の歴史的背景を尊重する場合、木製破風は重要な要素です。
木製破風は、特にデザイン性や自然素材の魅力を重視する場合に適しており、伝統的な建物や環境に配慮した建築において選ばれることが多いです。
木製破風のデメリット
反面デメリットもあります。これらは、特にメンテナンスや耐久性に関して問題となることが多いです。以下は、木製破風の主なデメリットです。
- 腐食や劣化のリスク
木材は雨や湿気に弱く、適切なメンテナンスがされていないと腐食やカビの発生が進行しやすいです。特に破風は屋根の端に位置しており、雨風にさらされやすいため、劣化のリスクが高くなります。
- 定期的なメンテナンスが必要
木製破風は塗装や防腐処理が必要です。これを怠ると、表面が劣化して見た目が悪くなるだけでなく、機能的にも弱くなります。特に定期的な塗り替えが必要となり、維持に手間がかかります。
- 虫害のリスク
木材はシロアリやその他の害虫による被害を受けやすいです。破風が虫に侵食されると、構造的な問題が発生する可能性があり、補修や交換が必要になることがあります。
- 耐候性が低い
木は紫外線や風雨に弱く、時間とともに色あせや割れが発生する可能性があります。特に厳しい気象条件の地域では、劣化が早く進むことがあります。
- 防火性能が低い
木材は燃えやすいため、防火性に欠ける点もデメリットです。特に火災に対して脆弱であり、建物全体の安全性に影響を与える可能性があります。
これらのデメリットから、最近ではメンテナンスが少なく耐久性の高い素材(例えば、板金や樹脂)を用いた破風が好まれる傾向があります。
破風のメンテナンス【破風巻き】
メンテナンス方法の一つとして、既存のはふに板金を巻く方法があります。以下は、破風に板金を巻く際の主な利点です。
- 耐久性の向上
板金を巻くことで、破風板が雨風や紫外線などの外的要因による劣化から守られ、耐久性が向上します。木製の破風板は特に腐食や変色が問題になるため、板金で覆うことで劣化を防ぎます。
- 防水性の向上
板金を巻くことで、雨水の侵入を防ぎ、破風板やその周辺の建材が水にさらされるリスクを減らします。これにより、建物全体の耐水性が向上します。
- メンテナンスが少ない
板金を使用すると、定期的な塗装や補修の必要が減り、メンテナンスの手間が軽減されます。木材のように劣化や腐食のリスクが少なく、長期間安定した外観と機能を維持できます。
- 美観の向上
板金はさまざまな色や仕上げが選べるため、建物のデザインや色調に合わせて外観をカスタマイズできます。これにより、見た目が洗練される効果も期待できます。
- コストパフォーマンス
板金は比較的安価でありながら、長期的に見て耐久性や防水性が高いことから、コストパフォーマンスが良いとされています。
破風に板金を巻くことで、建物全体の保護や美観を向上させ、メンテナンスコストの削減にもつながります。
破風のメンテナンスは塗装か板金巻きどっちがいい?
木製の破風に対して「塗装」か「板金巻き」どちらが良いかは、目的や予算、メンテナンスの手間などによって異なります。それぞれにメリット・デメリットがあるので、以下のポイントを考慮して選ぶと良いです。
塗装
メリット
– コストが比較的安い
初期費用としては、塗装が板金巻きよりも安価になることが多いです。
– デザインの柔軟性
塗装は色や質感の選択肢が多く、建物の外観に合わせてカスタマイズしやすいです。
– 柔軟な修繕
局部的な劣化や傷があった場合、部分的な塗り直しが可能です。
デメリット
– 定期的なメンテナンスが必要
木材は風雨にさらされると、塗装が剥がれたり劣化が進んだりするため、数年ごとに再塗装が必要です。
– 耐久性が低い
長期的に見て、塗装だけでは木材が腐食するリスクが高く、防水性や耐久性が板金に比べて低くなります。
板金巻き
メリット
– メンテナンスフリー
板金を巻くことで、定期的な塗装や補修の必要がほとんどなくなります。特に雨風や紫外線による劣化に強いのが特徴です。
– 耐久性が高い
板金は腐食や害虫による被害を防ぎ、長期的な保護を提供します。防水性も高いため、木材の劣化を防ぐ効果が大きいです。
– 防火性が向上
板金は木材よりも燃えにくい素材であるため、防火性能が向上します。
デメリット
– 初期コストが高い
板金巻きは塗装に比べて初期費用が高くなることが一般的です。
– デザインの制約
板金の種類や色は限られており、塗装ほどデザインの自由度が高くない場合があります。ただし、最近では色や仕上げのバリエーションも増えてきています。
結局どっちがいいの?
長期的なコスト削減を重視するなら、[板金巻き]が断然おすすめです。メンテナンスの手間や再塗装の必要がなく、耐久性も高いため、長い目で見るとコストパフォーマンスが良くなります。
初期費用を抑えたい場合や、こまめに手入れを厭わないのであれば、塗装でも十分です。ただし、定期的なメンテナンスが不可欠です。
総じて、メンテナンスの手間やコストを考えると、板金巻きの方が長期的にメリットが大きい選択と言えます。
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