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外壁塗装(マスチック仕上げ)について
2026年07月29日(水)
宇都宮市、鶴田町、鹿沼市、壬生町、上三川町、ゆいの杜、さくら市、高根沢町、日光市にお住いの皆様、こんにちは。
KPCグループ|株式会社とちのき塗装テックのプロタイムズ宇都宮店・鶴田店)赤井です。
目次
マスチック仕上げとは?
マスチック仕上げとは、網目状の特殊なローラーを使い、粘度の高い下塗り材を厚く塗り付ける外壁塗装の仕上げ方法です。
一般的なローラー塗装よりも塗膜に厚みを持たせられるため、外壁表面に「ゆず肌」と呼ばれる凹凸模様を付けられます。
主に、次のような外壁で採用されます。
- モルタル外壁
- ALC外壁
- ひび割れの補修跡が目立つ外壁
- 既存の凹凸模様を再現したい外壁
- 塗膜に厚みを持たせたい外壁
外壁表面の細かなひび割れや補修跡を目立ちにくくしながら、重厚感のある仕上がりにできることが特徴です。
ただし、マスチック仕上げだけですべてのひび割れを直せるわけではありません。
大きなひび割れや構造的な動きが疑われる場合は、塗装前に適切な補修を行う必要があります。
今回は、マスチック仕上げの特徴やメリット・デメリット、施工方法、施工時のポイントについて詳しく解説します。
マスチックローラーとは?
まずはこちらのローラーの画像をご覧ください↓

まずは、マスチック仕上げに使用するローラーについてご説明します。
【マスチックローラーとウールローラーの比較写真】
写真左側の黄色いローラーが、マスチックローラーです。
マスチックローラーは、一般的に「多孔質ローラー」や「砂骨ローラー」とも呼ばれます。
一方、写真右側は、通常の外壁塗装で使用するウールローラーです。
マスチックローラーの表面には、蜂の巣のような網目状の空洞があります。この空洞に粘度の高い塗料や下塗り材を含ませ、外壁に厚く塗り付けます。
そのため、サラサラとした粘度の低い塗料を塗る用途には向いていません。
主に、弾性フィラーなどの粘度が高い下塗り材を塗布し、外壁に厚みや凹凸模様を付けるために使用します。
マスチック工法のメリット
1.塗膜に厚みを持たせられる
マスチック仕上げでは、一般的なローラー塗装よりも下塗り材を厚く塗布できます。
塗膜に厚みを確保することで、外壁表面を保護する効果が高まり、細かなひび割れの発生を抑えやすくなります。
特に、微弾性や弾性のある下塗り材を使用した場合、外壁のわずかな動きに塗膜が追従しやすくなります。
ただし、ひび割れへの追従性は、使用する下塗り材の種類や施工時の塗布量によって異なります。
これはヒビ割れが起きそうになっている外壁の動きに応じて動く性質を持っており、耐久性が高いのがメリットになります。
2.外壁の防水性を補いやすい
外壁塗装には、雨水が建物内部へ浸入するのを防ぐ役割があります。
マスチック仕上げでは下塗り材を厚く塗布するため、外壁表面の細かな凹凸や微細なひび割れを覆いやすくなります。
その結果、外壁表面の防水性を補う効果が期待できます。
ただし、雨漏りが発生している場合は、マスチック仕上げだけで解決できるとは限りません。
目地やサッシまわり、防水層、屋根などに原因がある場合は、雨水の浸入箇所を特定したうえで補修する必要があります。

施工時に厚く塗るのもマスチック工法の特徴ですが、分厚い層は防水層として雨から守ってくれるため、防水性が向上いたします。
3.ひび割れや補修跡を目立ちにくくできる
モルタル外壁などに大きなひび割れが入ると、補修後に通常のローラーで塗装しても、補修した部分の跡が残ることがあります。
マスチック仕上げでは、外壁全体に厚みと凹凸模様を付けるため、補修跡を周囲になじませやすくなります。
ひび割れを完全に消すものではありませんが、通常の平滑なローラー仕上げと比べ、補修跡を目立ちにくくできる点は大きなメリットです。

そこでこのマスチック工法で塗装すると、厚みが増すため通常の塗装に比べてひび割れや補修跡を最小限に目立たなくすることが可能です。
4.ゆず肌模様で外壁の印象を変えられる
マスチックローラーを使って外壁表面に凹凸を付ける仕上げは、一般的に「ゆず肌仕上げ」と呼ばれます。
【ゆず肌仕上げの写真】
ゆずの皮のような細かな凹凸が生まれることで、外壁に立体感が加わります。
塗料や下塗り材の粘度、ローラーの種類、塗布量などを調整することで、模様の大きさや質感を変えることも可能です。
既存の外壁模様を再現したい場合や、外壁に重厚感を持たせたい場合にも適しています。

このゆず肌仕上げは日本の多くの住宅で採用されており、塗料の粘土を調節することでさまざまな質感に仕上げることができます。
立体感もでてお家の雰囲気も変わり高級感が向上いたします。
マスチック工法のデメリット
1.施工費用が高くなりやすい
マスチック仕上げは、一般的なローラー仕上げよりも多くの下塗り材を使用します。
外壁の状態や使用する材料によって異なりますが、通常の薄付け塗装より塗布量が大幅に増えることもあります。
また、均一な模様を付けるためには手間がかかり、施工時間も長くなります。
そのため、材料費と施工費の両方が通常の塗装より高くなる傾向があります。
2.職人の技術によって仕上がりが変わる
マスチック仕上げでは、外壁全体の塗布量や凹凸模様を均一にそろえる必要があります。
ローラーを転がす速度や力加減、材料の粘度、継ぎ目の処理が適切でないと、次のような不具合が発生します。
- 模様の大きさがそろわない
- 塗膜の厚みにムラが出る
- ローラーの継ぎ目が目立つ
- 仕上がりに光沢差が出る
- 必要な塗布量を確保できない
見た目だけでなく、塗膜の耐久性にも影響するため、マスチック仕上げの施工経験がある業者へ依頼することが重要です。
マスチック工法 施工事例
こちらは弊社で行ったマスチック工法の施工写真です。
■施工前↓

■施工後↓

施工前はヒビ割れが全体的に発生しており、施主様から「外壁のひび割れを可能な限り目立たなくしてほしい」とご要望をいただきました。
通常のウールローラーで塗装してもこちらの後は消えないため、マスチック工法をご提案させていただきました。
それではここから施工中の写真を添えてご説明いたします。
①下地調整

こちらは以前ひび割れ部にシリコンシーリングで補修しておりました。マスチック工法を行う前にこちらのシーリングをワイヤーケレンで下地を調整いたします。

ひび割れ部が銀色に見えるのは、特殊なプライマーを塗っているからです。というのも、元々はシリコンのシーリングが打設されていたため、そのまま塗装を行うと密着性が弱くなってしまうからです。
よってまずは特殊なプライマーを塗ってから次の作業に入ります。
※ちなみにシリコンの打設がない場合はこちらの工程は行いません。
②マスチック塗装(下塗り)

こちらはマスチックローラーを使用した下塗りの写真です。
左側の既存壁に比べ右側は凹凸のあるゆず肌模様に変わっているのが分かります。

マスチック施工(下塗り)が完了いたしました。
ひび割れがあった跡がどこにあったか全くわからないくらい綺麗になっております。
③中塗り

こちらは中塗り施工中の写真です。
マスチックローラーは下塗り時のみに使用します。なので、中塗り以降は通常のウールローラーを使用します。

中塗りが完了いたしました。
下塗り時とは変わって、施主様ご希望のお色も付いて更にひび割れ部が分からなくなり、とても綺麗な仕上がりです。
④上塗り

そして、こちらは最後の仕上げとなる上塗り施工中の写真です。

上塗りが完了いたしました。
広範囲にひび割れがあった外壁が見違えるほど綺麗に仕上がりました。
■施工前↓

■施工後↓

施工から1年後定期点検

ちなみに先日こちらの住宅の定期点検を行わせていただきました。
1年後の現在も元々のひび割れなどが目立ってくるありませんでした。また、状態も綺麗に保たれておりました。
■玄関横部分拡大

■住宅全景(北西部)

マスチック仕上げに関するよくある質問
Q.マスチック仕上げをすれば、ひび割れは再発しませんか?
完全に防げるわけではありません。
微細なひび割れには追従しやすくなりますが、建物の構造的な動きや地盤沈下、外壁材の収縮による大きなひび割れは再発する可能性があります。
施工前のひび割れ診断と、適切な補修が重要です。
Q.マスチック仕上げはサイディングにも施工できますか?
外壁の種類や状態によって異なります。
窯業系サイディングにも施工できる場合はありますが、サイディング本来の柄が消えてしまうほか、目地や外壁の動きへの対応も必要です。
外壁材の種類とメーカー仕様を確認したうえで判断します。
Q.マスチック仕上げの耐用年数は何年ですか?
耐用年数は、マスチック仕上げそのものではなく、主に上塗り塗料の種類や施工品質、立地条件によって決まります。
シリコン塗料、フッ素塗料、無機塗料など、使用する上塗り塗料によって期待耐用年数は異なります。
Q.マスチック仕上げは通常の塗装より高いですか?
一般的には、通常のローラー塗装より高くなる傾向があります。
使用する下塗り材の量が多く、模様を均一に仕上げるための手間もかかるためです。
ただし、外壁の状態や施工面積、使用材料によって金額は異なります。
Q.既存のひび割れ跡は完全に消えますか?
細かなひび割れや補修跡は目立ちにくくできますが、完全に消せるとは限りません。
補修跡の段差やひび割れの大きさによっては、施工後もわずかに跡が見える場合があります。
Q.ゆず肌模様の大きさは選べますか?
ある程度は調整できます。
ローラーの種類、材料の粘度、塗布量、施工方法によって、凹凸の大きさや密度が変わります。
ただし、現場での手作業となるため、工業製品のように完全に同じ模様を再現することはできません。
Q.マスチック仕上げの上から再塗装できますか?
基本的には再塗装できます。
ただし、既存塗膜の劣化状態や凹凸の大きさによっては、洗浄や下地調整、下塗り材の選定に注意が必要です。
まとめ
マスチック仕上げは、特殊なローラーを使って粘度の高い下塗り材を厚く塗り、
外壁にゆず肌状の凹凸模様を付ける施工方法です。
主なメリットには、次のようなものがあります。
- 塗膜に厚みを持たせられる
- 外壁の防水性を補いやすい
- ひび割れや補修跡を目立ちにくくできる
- 外壁に立体感や重厚感を与えられる
一方で、通常の塗装より費用が高くなりやすく、均一に仕上げるためには職人の技術が必要です。
また、マスチック仕上げだけですべてのひび割れを直したり、雨漏りを解消したりできるわけではありません。
外壁材の種類やひび割れの状態を正しく診断し、下地補修、使用材料、塗布量を適切に決めることが重要です。
弊社には、マスチック仕上げの施工経験を持つ職人が在籍しています。
外壁のひび割れや過去の補修跡、既存のゆず肌模様についてお悩みの方は、お気軽にご相談ください。外壁の状態を確認したうえで、マスチック仕上げが適しているかどうかを含めてご提案いたします。
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ブログ執筆者

株式会社とちのき塗装テック 営業/施工管理
赤井 雄
2級建築施工管理技士(補)
外装劣化診断士
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